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好きなものを語ります。 本宅(http://chickpig.nobody.jp) 整頓中。

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2024 
September 17
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2012 
August 18
2007年の映画ですから、他のDVDで予告編を目にしたり、
あらすじをちょこちょこ耳にしていたりしました。
 
【うろ覚えの前情報】
・地球にただ一人の生き残り、犬一匹
・でも実は一人じゃなかった いっぱいいた
・助けがくる
・宇宙船
・化け物に囲まれ、間近でにらみ合う予告の映像


………


 
…ええ、はい。
ご覧になった方はお分かりの通り微妙且つ絶妙に間違っています。
しかし上記の先入観を踏まえて観た為、逆に予想を裏切られて新鮮でした。


(具体的な内容は広告の下の『レビュー詳細』から)

【あらすじ】
 
舞台はアメリカ、大都市ニューヨーク。
3年前、病気への治療薬として開発されたはずのウィルスが人を変態させ、
今や都市は夜な夜なクリーチャー「ダークシーカー」が駆ける魔都へと変貌していた。
置き去りにされた車両は埃を被り、
整備する者のいない石の都は緑に侵食され始め、
野生動物がアルファルトを駆ける。何故かライオンがいる。
 
ウイルス免疫者であり、都市でただ一人の生き残りであるネビル博士は、
相棒のシェパード・サムと共に昼間は車で狩りをし、
どこかにいるかもしれない生き残りを求めて毎日ラジオで呼びかけ、
夜は雨戸を下ろしすべての光を遮った自宅で息を潜めて眠り、
その合間にウィルスの特効薬を研究する日々を送っていた…

 

【あらすじを言い換える】
 
ラグーン・シティを閉鎖したはいいけれど
T-ウィルスはばっちり外に漏れてて世界の大部分は壊滅。
ただしゾンビたちは紫外線に弱く夜しか活動出来ない為、
生存者がサバイバルライフ出来てるバイオハザード。
 
ただバイオハザードと明確に違うのは、
このウィルスに感染した人間の致死率は9割であること。
(=ゆえに、敵の絶対数は少ない)
そして数%の人間が変異した「ダークシーカー」は
体毛が抜け、体が強靭になり、身体能力も恐ろしく高まり、
言葉を失い、人間は食べ物であり、問答無用で襲いかかってきて食べようとしてきますが、
それでも未だ「人間」であり、治療可能(らしい)ということ。

…ここまで変異してて治療に意味はあるのかというと悩ましいところですが、
この辺はあとでまた語ります。
 

 
【本編感想】
 
無人の都市と化したお昼のニューヨークで、
トウモロコシ収穫したり、民家に侵入して食べ物をかっぱらってきたり
車で鹿を追ったりして犬と共に生活するネビル博士。
 
光の溢れるがらんとした世界で鹿を追いかけ、
DVD屋のマネキンに話しかけ、
体を鍛え、波止場で遠く遠くにゴルフボールを打つ姿は、
空虚な怖さを湛えながらも、いっそ楽しそうですらあります。
サムと一緒だから余計に。サム可愛い!
 
ただもうこの時点で、
DVD屋に客のように配置されたマネキンがいること、
3年もの間無人の都市であるはずなのに
電気・水道・ガス系統が問題なく供給されていること、
鹿はまだしもアメリカの大都市にライオンがいることなど、
「…。……ん?」って思うところは結構あります。
 
マネキンだけだったら
孤独に苦しむ博士が自分で配置した…というフォロー解釈も余裕なんですが
なんか電気とライオンが気になって気になって…
あとマネキンがぽつんと移動してたのを観た時は
ぞっとしました。あれは怖い。
 
そんな謎はともかく、シェパードのサムが超可愛いです。
ランニングマシンで一緒に走ってる姿とか和む和む。
子犬の時はちゃんとまだ耳が垂れているのがまたたまりません。

犬は古くから人間のよき友であったと言いますが、
極限のサバイバル状態で寄り添ってくれる動物を選ぶなら
やっぱり犬だなー…としみじみ思いました。
誰もいない街、毎日ラジオで虚空に呼びかける孤独、敵に怯える夜。
そんな日々の中で、隣に自分を好いてくれるあったかい生き物がいることは、
どれほどの慰めになったことでしょう。
 
なので、サムが鹿を追って光のない(=敵の縄張り)屋内へ入ってしまった時、
博士が冷や汗を流し泣きそうな声で震えながら、
この先は死地だと全身で理解していながらも決して見捨てて逃げず、
中へ入り必死に名前を呼んで探し続けた気持ちもわかるし、
サムを失った後、宿願も何もかもどうでもよくなって
死ぬつもりで敵へ突っ込んでいった気持ちもわかります。
 
現在軸の合間合間で、ニューヨーク封鎖直前の光景が流れるのですが。
それを見ると、彼は軍で中佐の地位にあり、
妻子を先に逃がし、特効薬開発のためここに残ったことがわかります。
この子役の子がウィル・スミスの実の娘さんだというのはあとから知った情報ですが、
別れの間際、小さな娘がヘリのガラス越しに手で蝶の形を作り、
 
「パパ、ちょうちょ」

と口パクで言うのに対して

「そうだね、愛してるよ」
 
っていうやりとりが無性に泣けたんだよ…
「そうだね、愛してるよ」ってすごい。単純だからこそ、この返しは強い。
何も知らない子供の無邪気さと、別れを覚悟した大人の優しい父性。
泣ける…

そういう境遇を合間合間の映像で把握していただけに、
サムを失った夜、博士が車に乗って
「死ねええええーーー!」とか自決覚悟で敵の群れに突っ込んでった時は
なんでそんな無茶をー!!と思ったのですが。

その後の映像で、彼女たちが乗ったヘリが浮き上がった直後、
操作不能になって回転しながら炎上するもう一機のヘリに巻き込まれ…
残された唯一の家族・サムを失った時点で、
文字通り彼は全てを失っていたことが判明します。
 
しかし危機一髪、ラジオを聞いてやってきた女性と子供に偶然助けられてなんとか生き延び、
同時に治療薬も完成し、
しかし敵にアジトがバレてしまい囲まれて、と
このへんは割愛。
女性も子供も、特筆すべき魅力がなかったので、
話に加わってきても何も語ることがないんですよねー…
 
女性曰く、
「感染しなかった人たちが暮らす町があるらしいから一緒に行こう」
「そんな町はない。なぜそんなことが分かる?」
「わたしにはわかる、神様が教えてくれたの

女性の背景描写と情報が少なすぎて電波にしか見えねえ
 
なのでこの2人についてはほんっとどうでもいいんですが、
「当たり前のように人がいる」という状況に戸惑い混乱した博士が
泣きそうな顔で「ベーコンとっておいたのに」とか口走るのは
混乱っぷりが伝わってよかったです。
この人、すごく頭良くて立派なんですけど結構テンパるんですよ。
 
あれだけ「誰か」を渇望していたのに、
喜びあうのではなくいっそ恐れ拒絶するような仕草を見せるんだなと。
そして、それでも眠ってしまった子供を運ぶとき
しみじみと子供の重みを確かめるように抱き上げる仕草が悲しくて。
 
そうして男は最後に完成した特効薬を女子供に託し、
2人を守るために手榴弾で特攻し(2度目の特攻)
2人は感染者のいない村にたどり着き、薬はしかるべき場所に手渡され…
ものすごく綺麗に、まさに伝説というにふさわしく、
アメリカが讃えるヒーロー像さながらに散り、
そして世界は救われた、というエンディング。
 
なのになぜか、「そして彼は伝説になった」という最後の一文の後
エンディングテロップが流れ出した瞬間の私のセリフは
「えええええええええええええー…」
でした…。
一緒に見ていた友人に「何でそんな反応w」といわれたぐらいに「えええええ…」。
 
ほんとなんでなんでしょう、すごく綺麗に終わってはいるのに
いろんなことが未消化な気分だったというか…
博士に生きてて欲しかったのかと言われれば間違いなくそうなんですけど、
ガラスに走った亀裂が「ちょうちょ」に重なって、
それを見た瞬間自分の使命を悟る姿とかすごく悲しくて素敵だったんですけど、
そもそもあそこで散る必要があった?みたいな。なんでだろう…

間違いなく絶対絶命のシーンだったはずで、
ネビル博士が直前まで彼らにあたかも話が通じる相手であるかのように
話しかけていたせいか、妙な感触がしてですね。
綺麗に終わったなー、と思いつつも釈然としない感が抜けない視聴後だったのですが。
 
 

 
その理由が、感想を書くためにウィキを開いて判明しました。
 
 
 
 
なんでもこのお話、別エンディングがあるそうで。
 
かなり高度な罠を仕掛けてくるあたりからも
ダークシーカーたちに結構知能があるのは察せましたが、
そこから察する以上に彼らには知能があり、
彼らが組織だって襲ってきたのは
博士が実験のために拉致した女性型ダークシーカーを取り戻すためであったとか。
 
別エンディングでは女性を返せば、彼らは何もせず引き上げていくそうな。
(多分私が昔観た映像はこのシーン)
 

……

 
あのさあ!!!

 
確かに「なんか一人ちょいちょいクローズアップされてる敵がいるなー
ちょっとデザイン違うし髪の毛あるしあれがボスなんかなー」とは思ったけど、
それが群れのボスで、検体として拉致した女性ダークシーカーが恋人だなんて
わっかるかああああああああああ
「猟犬を使い、特定の異性に執着し、博士の執着を理解して罠を張る」ってあったけど
奴らが犬をけしかけた描写がないからただの感染した野良犬だと思ったし、
「彼女を取り返しにきた」なんて示唆もなかったし、
マネキンの囮に関しても昼は活動不能なはずの彼らがどこでそれを見てたんかと。
 
そういう風にしたいなら、
ちゃんと伏線を張ってそういう描写をしろと! 言いたい!
あれだ、身内設定ばかりの作品を見て、「????」ってなる気持ちに近い…!
いやそういうこと知らなくても楽しめましたし、そのレベルまで落とすのは失礼だろうけども。
 
周回が当然のゲームのエンディングならいいんですけど、
映画でそういうことをやるのは好かんです。
なんていうか、一言で言うと
 
 
 
知るかー!!ヽ(`Д´)ノ っていう。
 
 
 
あっでも通常版だけならこんなことは一切分からないので、
「なんか不思議とすっきりしないんだけど綺麗に終った映画」
って評価に落ち着きます。
突っ込みどころは山ほどあるけど!
うっかりウィキを読んでしまったがために今ぷんすかしてるけど!
でも、普通に見るだけなら普通に楽しめると思います。
60点、サムが可愛いので65点。
博士は最初からけんけんで車に戻ればよかったんじゃないかな!
 
 
 
2007年 SF
 
 

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